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Words and Their Stories

English

 

偽りの Bogus

 

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E01


きょうのことばは"bogus" -- つづりはb-o-g-u-sである。bogusであるという物は、すべて本物ではないということである。本物であると見せかけ、本物のように見えることもあるが、本物ではない。実のところ、“bogus”に関して一つだけ本当のことがある。それはこのことばが1800年代初期の生粋のアメリカ生まれであるということである。だれもこのことばがどこから来たか、はっきり知らない。

 

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E02


初めて活字として現れたのは1827年、オハイオ州でだった。その時、警察が偽札を作っていたグループを発見したのであった。群衆が、その偽札を作る奇妙な機械を見ようとして取り囲んでいた。群衆の中の一人が、この機械はbogusのようだといった。次の日、地元の新聞がこのことば"bogus"を使い、このことばはアメリカ英語の一部となった。その時から偽金造りが使う機械は、“bogus”印刷機と呼ばれるようになった。もちろん、このことばが発明されたからには、その用途を広げることはやさしかった。偽札は、すぐに"bogus"マネーとなった。そして時がたつにつれて、本物でないものは何でも、"bogus"と呼ばれるようになった。だが、この話は"bogus"誕生にまつわる一つにすぎない。

 

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E03


『ボストン・クーリア』紙は -- ずっと前に廃刊になってしまった新聞だが -- こういっている。"bogus"ということばは、ボルグーゼというイタリア名の有名な詐欺師から来たものである。記事によれば、「ボルグーゼは、不渡り小切手を書き、それを銀行や商店で現金化しては、急いで町を離れるので有名になった。1837年には、ボルグーゼは、彼の無効小切手、為替手形、手形で南部、西部中に知れ渡っていた」

 

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E04


また新聞には次のようにも書かれていた。「そのうちにボルグーゼは縮められ、"bogus"になった」

 

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E05


今日では、偽札、見せかけの心、作りものの毛、偽ダイヤなどがある。

 

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E06


偽ダイヤというと思い出すのは、私が何年か前、休暇でニューヨークヘ行った時のことである。私がニューヨークでの楽しい2週間を終えて、帰りの列車を待っていると、1人の男が近づき、本物のダイヤの指輪を買わないかとそっと聞いた。男の様子では、どこかでその指輪を見つけ、早く金にしたがっているようだった。彼が小者ぺてん師、いかさま師、かたりといわれるような男であろうとは考えてもみなかった。彼は私に指輪を見せ、15ドルだといった。本物に見えたが、私はいった。「本物のダイヤならば、ガラスに傷をつけることができるだろう?」彼は、私をショーウインドーへ連れて行き、ガラスにダイヤをこすりつけ、深い傷をつけた。私は彼に金を払った。指輸をはめ、列車に乗り、いい買物をしたという気分であった。このダイヤで旅費が浮いてしまうぞ。

 

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E07


家へ帰ると私は妻に指輪を見せた。彼女に指輪をはずすようにいわれ、私はそうした。私の指は緑色になっていた。指輪の台は銅だった。金でもなく、金メッキでもなかったのである。ダイヤは偽物だった。私は怒り出した。
「なんていかさま師だ。あのぺてん師め!」と私はいった。
妻は、私を見てほほえみながらいった。
「そう、彼はぺてん師だったけど、あなたもそうでしょう。彼に15ドル払った時、本物のダイヤはもっと高いことを知っていたはずよ。2人とも相手をだまそうとしていたのよ。それで、あなたが損をしたのよ」

 

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E08


私は偽ダイヤを見つめ、それをしまった。私はまだその指輸を持っており、本物に見える物は偽物であるかもしれないと、肝に銘じることにしている。

 


日本語訳 Tsuneo Kimura

 

 

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