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鉄分を補強した塩


世界保健機構(WHO)の専門家によれば、世界で最も広く見られる栄養障害は鉄分不足だそうです。血液中の鉄分不足は貧血症の主原因です。WHOは、鉄欠乏性貧血と呼ばれる健康状態は世界中でほぼ20億人に影響を与えていると言っています。これは世界人口の3分の1です。

5歳以下の子供の40%近くが貧血症です。妊娠している女性の50%以上が貧血症で苦しんでいます。これらの症例の90%が発展途上国で起こっています。

鉄欠乏性貧血はほかの栄養障害にもつながります。これらの中には、葉酸や、ビタミンAおよびビタミンB12の不足があります。貧血はまた、重病を患っている人々にも通例見られます。これらには、マラリアや、HIV感染、そして人体に侵入し住みつく寄生虫によって引き起こされる病気があります。

カナダに本拠を置く団体は、世界中の鉄分欠乏の問題を減らすために活動しています。このグループは、Micronutrient Initiative(微量養素の率先)と呼ばれています。この団体は、鉄分がまだ含まれていない食べ物に鉄分を加える方法を研究しています。30年間、研究者たちは食塩に鉄分を加える方法を模索してきました。それは食塩が安価で、どこでも使われているからです。

しかし、科学者たちは食塩に鉄分を加えることに大きな問題を抱えていました。というのは1920年代より食塩に添加されているヨウ素のためです。ヨウ素も人間の健康にとって非常に重要なものです。食餌にヨウ素が不足していると知力の低下を招くことがあります。ヨウ素が極めて不足している子供の場合、重度の精神的および肉体的障害に陥ることがあります。

しかしながら、鉄分とヨウ素は互いに反応するため同物質の中に存在できません。最近、カナダのトロント大学の科学者たちが鉄分とヨウ素の両方を食塩に加える方法を発見しました。この科学者たちはヨウ素と鉄分の粒子をある物質で包み、互いに反応しないようにしました。この物質は人間の体の消化器系統にまったく差し支えのないものです。

鉄分とヨウ素の両方を含んだ新しい食塩はインドや、グアテマラそしてガーナで試験され、成功しています。Micronutrient Initiativeはこの新しい科学技術を食塩生産者に提供することを計画しています。改良された食塩は早くも来年には世界中の店頭に並ぶでしょう。

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